葬儀を執り行う立場となることは、長い人生で一度あるかないかという人が大半ではないでしょうか。いざ身近な人が亡くなった時になってから、内容や業者のことを考えるとなると冷静な判断することができないので、執り行ってから後悔するということも多いです。後悔しないためにも、早い段階から準備をしておくことが大切になってきます。近年では終活として業者選びと内容を自ら行っておくという人が増えており、家族とともに選んでおくことでいざという時に家族への負担が少なくて済みます。
葬儀と言えば、地域や慣習により多少の違いはあれど、大きく対応に困る様なことが起きるということは殆どないと考えるのが一般的です。基本的な流れや作法、タブーを含めた知識があれば、一通りのことは問題なく対応出来ると言って良いかもしれません。けれど、土地の違いということは頭に入っていた方が良い場合もあります。例えば、地方で身内が多く集まる葬儀に出席することが多い場合、東京で関係者一同が集結するという様に大人数が参列するようなものに出席すると、少々、面食らってしまうことになるかもしれません。
香典返しは葬儀に頂いた香典にたいして報告とお礼を兼ねてお返しする品です。香典の半額程度の品を返礼とする半返しが慣習です。もともとは忌明けの時に葬儀に協力いただいた地域の人達に餅やまんじゅう、食事などを振る舞っていた事からはじまったといわれています。徐々に合理化されてきて香典返しも軽いや保存ができる、返品可、後に残らない品物が好まれるようになりました。タオルなどの繊維製品や日本茶などが香典返しとして利用される事が増えました。
お通夜や葬儀では、良識のある格好が望まれます。良識のある格好とは、いわばブラックフォーマルであれば問題ないということです。ブラックフォーマルは男性なら黒のスーツでデザインはシングルでもダブルでもかまいません。シャツは白がベストで黒のネクタイを選びましょう。女性は黒のワンピース、ツーピース、アンサンブルなどが良いでしょう。どのデザインであっても、肌の露出が少ないタイプを選ぶことが大切です。男性も女性も靴下は黒、ストッキングも黒を選びましょう。
葬儀はいつ如何なる時も突然に知らされます。そのため、服装などを前もって揃えておくことが必要です。フォーマルなブラックワンピースやアンサンブルが主流であり、その素材はポリエステル100%が基本です。綿素材などではカジュアルになってしまうこと、それに一年を通して着用しにくくなります。ブラックワンピースにワンピースにテーラードジャケットやボレロを揃えると、スッキリとした印象になります。ただしボレロは20代など若い印象になりがちですので、長く期待ならテーラードがオススメです。
小さな子どもがいるご家庭では、急な葬儀に子どもを連れて行ってもよいか悩む方も少なくありません。しかし、子どもを預けることが出来ない場合や近しい方の葬儀なので参列させたいなどの場合には、連れて行っても構いません。ただし、子どもにはしっかりと言い聞かせておくことが大切です。葬儀となれば、自分の子どもだけでなく予想外に、会場にはたくさんの子どもがいる場合があります。一緒になって騒いでしまうことがないよう注意しましょう。